医学・看護介護・福祉
- パワフル・メディシン
処方せん薬のベネフィット・リスク・コストから、医療のあるべき姿を考える - ジェリー・エイボン 著,松岡 一郎 監訳,小林 三和子・野元 裕・山口 巧 訳
発行日 | 2012年09月20日 |
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判型 | A5判 |
頁数 | 704 |
税込価格 | 4,070円 |
ISBN | 978-4-86186-520-6 |
著者コメント
近年、画期的新薬の開発と普及の陰で、重大な副作用に適切に対処できなかったことによる薬害事件も多々起こってきた。
著者はヒューマニズムと科学的根拠に基づく医療の原点に立ち返り、医薬品の開発過程、処方判断、政策について見直すべきであると主張し、様々な提案を行っている。
それらの中には、米国と同様、医療費が上昇を続け、国家財政や家計を圧迫しつつある日本においても役立つと思われるものがいくつも含まれる。
折りしも今春(2012年)、6年制に移行した新しい薬学教育を受けた薬剤師の第1期生が社会に巣立っていった。高度な専門知識と技能を身につけ、チーム医療の中で患者のケアを中心においた医療を実践しようとする新しい世代の薬剤師に、アカデミック・ディテーリングを初めとする薬の適正使用推進のための役割を期待するのは、決して訳者だけではないであろう。
概要
重篤な肺疾患を引き起こす人気のやせ薬。脳内出血を引き起こす鼻づまり薬。重大な副作用、欠点はなぜ隠され、見逃され続けてきたのか。製薬会社の利益追求の実態、政界・医学界との癒着。できるだけ早急な薬品承認を推奨する国の政策。ベネフィット、リスク、コスト、この3点についてどう折り合いをつけていけばよいのか。刊行時、アメリカ社会に大きな衝撃を与えた話題作、待望の邦訳版。
目次
ヴィンテージ・ブックス版に寄せたイントロダクション
序章:さまざまな脳卒中
第1部:薬のベネフィット
第1章:妊馬の教訓
第2章:暗黒時代を後にして、、、
第2部:薬のリスク
第3章:火の海となった脂肪
第4章:信じるには話が甘すぎる
第5章:気休めどころではない風邪薬
第6章:リスクを正しく捉える
第7章:最も弱い患者
第8章:ドクター・ファウストの世界へようこそ
第9章:不完全な計測
第10章:一体、誰にとってのリスクなのか?
第11章:バランスをとる
第3部:薬のコスト
第12章:安上がりに生きよ、さもなくば死を
第13章:パイプラインを満たす
第14章:可能な限り高い価格設定
第15章:3次元を旅する
第4部:薬の情報
第16章:信号、雑音、そして大きな空白地帯
第17章:情報の葛、あるいは屑
第18章:解毒剤を考え出そう
第19章:王様ははだか、と言えるには
第20章:同じ言葉、異なるアクセント
第5部:政策
第21章:事実をつなぎ合わせよう
第22章:知識から行動へ
第23章:市場経済と薬
終章:3つの切っ先を持つ剣
著者による注釈
訳者による注釈
訳者あとがき
著者略歴
松岡 一郎(まつおか いちろう)
松山大学薬学部 教授
小林 三和子(こばやし みわこ)
松山大学薬学部 助教
野元 裕(のもと ひろし)
松山大学薬学部 教授
山口 巧(やまぐち たくみ)
松山大学薬学部 准教授
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