社会科学
- ネットセキュリティの社会情報学
-スマート家電ビジネスの企業行動規範と社会的制度枠組み化- - 冨田 克彦
発行日 | 2013年09月30日 |
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判型 | A5判 |
頁数 | 192 |
税込価格 | 2,640円 |
ISBN | 978-4-86186-565-7 |
概要
近年、スマートフォンの急激な普及に伴い、ネット上でのコミュニケーション量、利用者数は急増し、今や子どもからお年寄りまで、誰もが簡単にネットでつながる時代となっている。スマート家電ほか、それを新たなビジネスに活かそうとする動きが活発化する反面、サイバー攻撃の高度化・複雑化なども大きな社会問題となってきている。
本書で展開されるアプローチは、ネットセキュリティの問題解決について、単に技術的問題や経済学理論だけでなく、企業の行動規範、さらには社会的制度枠組み化の視点までをも取り入れたものとなっている。
著者は大手家電メーカーにてネット家電プラットフォームの開発・運営に携わり、ネット家電のセキュリティ問題にも長く関わってきた。さらに大学では情報セキュリティ他、経済学・経営学・心理学・リスクマネジメント等を研究。それにより、現場実務者ならではの発想をアカデミズム理論で裏打ちするという、最強に骨太な問題解決アプローチに成功した。
ネット上のサイバー攻撃はもはやPC、家電だけでなく、普及が進んだIP電話や監視カメラなどの他、次世代電力網(スマートグリッド)や社会インフラ(原発、ガス、水道、鉄道、航空、医療、通信、大型プラント等)分野に至るまで、あらゆるネットワーク接続機器に広がってきている。2020年東京オリンピック開催が決まり、それらに対する対策の必要性・重要度はさらに高まったといえる。
本書での考察・提言が、このような国の屋台骨を支える社会基盤のネットセキュリティ問題解決への一助になることを願うと共に、アベノミクス3本目の矢「成長戦略」を支える新産業分野への応用も期待している。
目次
巻頭言
はじめに
1.背景と本書の目的
2.本書の学術的意義
第1章 ネットワークの外部性とスマート家電のセキュリティ問題
1.ネットワークの外部性
2.スマート家電のセキュリティの現状とその構造
第2章 外部不経済の内部化に向けた仮説の設定
1.スマート家電のセキュリティ問題解決に向けた仮説
2.先行研究レビューによる本書の位置付け
第3章 リスク・コントロールの解決視点による仮説の検証
1.仮説検証のための3つの解決視点の設定
2.リスク防止の解決視点
3.リスク結合の解決視点
4.リスク制限の解決視点
5.企業行動規範の社会的制度枠組み化
6.セキュリティの不確実性に対する企業行動規範の関係
第4章 成長戦略を支える新産業分野への応用
1.インターネット連携新産業分野への応用
2.まとめと結論
おわりに
1.本研究の今後の方向性
注
参考文献
著者略歴
冨田 克彦(とみた かつひこ)
1955年生まれ
1977年 神戸大学工学部システム工学科卒業
1979年 神戸大学大学院工学研究科システム工学専攻修了
1979年 松下電器産業(現パナソニック)入社
2001年 eネット事業本部 EC事業カンパニー社長
2003年 ネット家電プラットフォーム開発センター所長
2009年 情報セキュリティ本部 製品の情報セキュリティ全社委員会事務局長
2013年 (独)科学技術振興機構 主任調査員(CISO補佐)
現在に至る
同年 大阪市立大学大学院博士課程修了 博士(創造都市)
中小企業診断士(情報部門),特種情報処理技術者
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