自然科学
概要
自然科学系教科書の多くは、体系化され合理的に学べる反面、年代を超え、国を超えた科学者達の論争や葛藤、発見の喜びや感動までは伝わりにくいものとなっている。本書は歴史を軸に物理の体系を再構成し、人の営みまでがよみがえるような、先人達の生き生きとした研究活動を紹介。知識の定着を図る練習問題や、物理の楽しさを身近に体験できる実験方法を掲載したコラムも収録。著者の36年にわたる高校物理教師としての指導ノウハウが随所に活かされている。
大学教養科目、理系学生のリメディアル授業にも好適な物理学入門テキスト。
目次
第1章 力学
Ⅰ.古代ギリシアの物理学
1 アリストテレスの自然学
2 アルキメデスの機械学
Ⅱ.古典・古代文化の復興
1 アラビアの物理学
2 ルネッサンスの物理学
Ⅲ.惑星の運動
1 コペルニクスの地動説
2 ティコ・ブラーエの精密観測
3 ケプラーの惑星の運動法則
Ⅳ.近代科学の誕生
1 近代科学の父ガリレオ・ガリレイ
2 ニュートンによる古典力学の完成
Ⅴ.熱力学
1 温度の測定
2 熱学の創世記
3 熱の正体
4 仕事とエネルギー
5 熱の仕事当量
6 エネルギーの変換と保存
第2章 波動
Ⅰ.光の波
1 波としての性質
2 光の粒子説と波動説
3 光速の測定
Ⅱ.音の波
1 音の基本的性質
2 共振・共鳴
3 音の干渉
4 ドップラー効果
第3章 電磁気
電気と磁気
Ⅰ.電気,磁気の研究の興隆
1 地磁気の研究
2 摩擦電気の研究
3 コンデンサーの発明
Ⅱ.電磁気学の発展
1 電気の性質の研究
2 電場と磁場
3 電磁誘導と電磁波
第4章 相対性理論と量子力学の誕生
-古典物理学から現代物理学へ-
Ⅰ.相対性理論
1 エーテルは存在するか
2 特殊相対性理論
3 一般相対性理論
4 アインシュタインの統一場理論
Ⅱ.量子力学
1 光の粒子性
2 原子の構造
3 ド・ブロイの電子波
4 シュレディンガーの波動方程式
5 不確定性原理
6 量子力学のその後
解答
参考文献
あとがき
著者略歴
足利 裕人(あしかが ひろと)
1950年生まれ。
広島大学大学院理学研究科修了。
兵庫県で21年、鳥取県で15年間の県立高校勤務の後、2011年公立法人鳥取環境大学教授へ。
専門は物理教育・情報教育。
ライフワークとして、遊びを通じ子供たちに科学の楽しさを伝える「科学遊び広場」、市民の科学リテラシー向上をめざす「サイエンスカフェ鳥取」を主催。サイエンスコミュニケーション活動にも力を入れている。
書籍執筆の他、学習ソフトウェア開発も手掛ける。
高等学校情報・物理の教科書編纂委員。
- 2025.1.1
- 『おかやましみんのどうわ2025』
- 2025.04.8
- 『英語通訳ガイドの基礎知識』
- 2025.04.25
- 『第5版 小学校音楽科教育法』
- 2025.04.15
- 『間違った英語学習を見直そう!!』
- 2025.04.11
- 『英語学の基礎知識』
- 2025.04.10
- 『未来につながるボランティア』
- 2025.04.01
- 『学校における養護活動の展開 改訂12版』
- 2025.02.28
- 『新版 生徒指導・進路指導論』
- 2025.02.25
- 『看護を学ぶための法と社会保障制度』
- 2025.02.25
- 『黎明期の京都国際観光論』