人文科学
概要
ギリシアで生まれヨーロッパを転々とした後、単身で渡米。その後特派員記者として来日し、急逝するまでの14年間を日本で過ごしたラフカディオ・ハーン(帰化名:小泉八雲)。当初、日本へは取材目的での立ち寄りで、次に中国や東南アジアへ行く予定であった。そんな彼を日本に押しとどめ、帰化させ、日本人にもできなかったほどに日本の精髄に迫る研究の研鑽に駆り立てたものは何であったのだろうか。
彼には常に傍らに寄り添い、多くの助言を与え、陰に陽に彼を支え続けた妻セツの存在があった。どんな試練に遭遇しようと、自己犠牲をして苦労をいとわず、優しい微笑みを浮かべて耐える、古風な日本女性の高い徳性と哀切の表現は、西洋人には理解しがたい神秘であり、ハーンを日本に没頭させ魅了した大きな要因であった。
本書は、セツが体現していた古き良き日本女性の美質に着目し、そこからハーンの人生と彼の作品、その世界観を紐解く。
また、本書で取り上げた作品に原文で接することができるよう「ラフカディオ・ハーン作品集」として、ハーンの英文も収録。
目次
序文
第一章 東西文化の諸相
第二章 ハーン文学の特質
第三章 日本女性の美質
第四章 霊的な日本女性
第五章 没落士族の娘セツ
第八章 晩年の夫婦
年譜
ラフカディオ・ハーン作品集
Ⅰ Glimpses of Unfamiliar Japan
Ⅱ Out of the East
Ⅲ KOKORO
Ⅳ KWAIDAN
Ⅴ BOOKS AND HABITS
著者略歴
学歴:東洋大学、甲南大学大学院
職歴:日通商事、熊本商科大学教授、京都外国語大学教授、富山大学教授、島根大学教授
- 2025.1.1
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- 2025.04.8
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- 『英語学の基礎知識』
- 2025.04.10
- 『未来につながるボランティア』
- 2025.04.01
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- 2025.02.25
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- 2025.02.25
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