社会科学
概要
良好な就業環境の維持は組織のイノベーションの源泉であるが、現代は、企業のみならず大学(高等教育機関)等でもパワーハラスメントは頻発しており、加害者及び傍観者のコンプライアンス意識の欠如が深刻である。本書は、某私立大学において研究者(当時、助教授)が被害者となった事例を取り上げ、パワーハラスメントの実態及び司法による救済の困難さについて詳細かつ豊富な一次資料により考察する。なお、司法改革の一環として期待された訴訟期間の短縮がもたらす弊害等、わが国の民事訴訟の現状と課題についても指摘する。
目次
まえがき
第1章 パワハラ裁判①
大学(学校法人)を被告とした訴訟の記録
Ⅰ 原告・被告の主張
Ⅱ 双方が提出した主な記録
第2章 パワハラ裁判②
大学教員を被告とした訴訟(第1審)の記録
Ⅰ 原告・被告の主張
Ⅱ 双方が提出した主な証拠
第3章 パワハラ裁判③
大学教員を被告(被控訴人)とした訴訟(控訴審)の記録
Ⅰ 控訴人・被控訴人の主張
Ⅱ 双方が提出した主な証拠
第4章 このパワハラ裁判の教訓
Ⅰ 裁判所について
Ⅱ 弁護士について
Ⅲ 職場の同僚その他について
第5章 このパワハラ裁判への意見
Ⅰ 本事案への意見(その1)
Ⅱ 本事案への意見(その2)
第6章 パワハラ裁判からの問いかけ
-ハラスメント事案からコンプライアンスを考えてみる-
(資料1)BE氏陳述書(草稿段階のもの)
(資料2)本書で取り上げた訴訟記録(資料)上の人物等について-肩書き等の一覧
(資料3)『パワハラ裁判の教訓-いじめと闘った大学教授の裁判-』のまえがき
著者略歴
編著者:安達 巧(あだち たくみ)
1966年生まれ。早稲田大学商学部卒業。
東北大学大学院法学研究科博士前期課程私法学専攻修了、修士(法学)。
東北大学大学院経済学研究科博士後期課程経営学専攻修了、博士(経済学)。(博士後期課程の在学期間わずか2年〔間〕で博士学位を取得)
神戸大学大学院法学研究科博士後期課程法政策専攻単位修得退学。
現在、県立広島大学大学院経営管理研究科(専門職大学院)教授 。
- 2024.04.01
- 『学校における養護活動の展開』
- 2024.02.25
- 『大学1年生のためのレポート・論文作成法 第3版』
- 2023.3.30
- 『心理学概論 第6版』
- 2023.12.8
- 『「魅力ある算数・数学」と「いじめ・不登校を防ぐやすらぎの環境」』
- 2023.11.8
- 『図脳 RAPIDPRO 機械製図』
- 2023.11.10
- 『リライト教材 改訂3版増補版』
- 2023.09.1
- 『現場で役立つ保育実技』
- 2023.08.24
- 『カピッツァの手紙』
- 2023.08.10
- 『みる力』
- 2023.08.10
- 『ワード・イン・マイ・マインド』