人文科学
著者コメント
京都はいつから西洋人に知られるようになったのだろうか?人気を得た観光はなんだったのだろうか?
最新情報を掲載したガイドブックは、時を経ると、その時代を映し出す歴史・文化の証言者となった。
国際観光に興味を持つ学生や研究者のみならず、観光業界従事者、京都の歴史・文化愛好家の方々に、有意義かつ楽しくお読みいただきたい。
概要
国際観光で繫栄する一方、オーバーツーリズムにも悩まされる今日の京都であるが、そもそも京都における国際観光は、いつどのように始まったのか、について興味をお持ちの方もおられるのではないだろうか。
本書は、京都国際観光のはじまりと、観光文化の発展について、英文京都ガイドブックを比較研究して、解き明かすことを試みた。研究は、ガイドブックを2つの視点から行った。第1の視点は、ガイドブックの内容を用いた調査である。第2の視点は、各々のガイドブックの調査である。ガイドブック編纂者・著者たちのプロフィールと制作背景は、ガイドブックにの個性である内容に反映されたと考える。
ガイドブックに影響を受けた西洋人たちの、「訪問したい」「憧れの」明治初期の京都観光を紙上で楽しんでいただけると幸いである。
目次
はじめに
目次
序章
第1章 明治期以前の西洋人京都訪問記:宣教師・オランダ商館長
江戸参府一行の京都訪問
第2章 出版者丹羽圭介の視点による山本覚馬著『京都とその近郊の名所案内』(1873)
第3章 英文日本ガイドブックの先がけ:Tourists’ Guide(1880)
第4章 英語話者による初の英文京都ガイドブック
第5章 初の本格的日本ガイドブック
第6章 西洋人国際観光のモデルコース:英国ヴィクトリア女王皇孫たちの京都観光(1881)
第7章 新京都国際観光アクティビティ:桂川の急流「保津川下り」
第8章 新京都国際観光地:伏見稲荷大社(以下稲荷)
第9章 その後の研究
終 章
あとがき
著者略歴
千代間 泉(ちよま いずみ)
1962年京都市生まれ。
京都女子大学短期大学部卒業後卒業後、株式会社JTBに4年間勤務
2006年から全国通訳案内士(英語)として活動。
2020年9月、同志社女子大学大学院博士課程後期修了。博士(日本語日本文化)。現在、同志社女子大学嘱託講師(英語)を務める。
- 2025.1.1
- 『おかやましみんのどうわ2025』
- 2025.02.28
- 『新版 生徒指導・進路指導論』
- 2025.02.25
- 『看護を学ぶための法と社会保障制度』
- 2025.02.25
- 『黎明期の京都国際観光論』
- 2025.02.14
- 『大和塾を探す旅〈改訂版〉』
- 2025.01.14
- 『薬のお話』
- 2024.2.20
- 『School-Based Curriculum Management』
- 2024.12.10
- 『現代経営の法務と税務』
- 2024.11.30
- 『グローバル都市経営学会ハンドブックⅢ』
- 2024.09.12
- 『メンタルトレーニングの基礎 第2版』