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対人支援の行動分析学

  • 改訂版
    対人支援の行動分析学
    -看護・福祉・教育職をめざす人のABA入門-
  • 今本 繁・島宗 理 著
発行日2008年10月7日
判型A5判
頁数252
税込価格2,090円
ISBN978-4-86186-363-9
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概要

本書は、心理学の中でも行動分析学というユニークかつ実践的学問分野から見た行動の捉え方とその実践方法を解説したものである。
福祉や医療、教育など、人と関わり、人を支援していくヒューマンサービスの現場にも、個人攻撃の罠はあちこちにひそんでいる。
たとえば何度注意しても薬を飲み忘れてしまう患者に対し、怒りの感情をそのまま相手にぶつけるのと、飲み忘れないようにするためにはどうすればいいのかを考えて試してみるのとでは、どちらがうまく支援できるであろうか。
行動は環境に影響される。環境をどのように変えれば、行動がどのように変わるのか。
難解な専門用語は避け、初めて応用行動分析学を学ぶ福祉・医療・看護の専門職を目指す学部生でも簡単に理解、実践できるよう配慮。また福祉・看護などの実践研究例も多く盛り込んでいる。

目次

はじめに
第1章 人間行動の理解の枠組み
1.行動理論の誕生
2.行動分析学(Behavior Analysis)とは?
3.応用行動分析(Applied Behavior Analysis:ABA)とは?
第2章 行動の法則
1.行動とは?
2.行動を分析するための基本的枠組み
3.行動の基本法則
第3章 行動のアセスメント
1.行動目標の選定
2.行動の観察と記録
第4章 シングルケーススタディ:介入効果の評価
シングルケーススタディ
1.ベースラインの測定
2.ABデザイン
3.ABAデザイン(反転法)
4.多層ベースラインデザイン
第5章 理論的分析:ひとはなぜそのように行動するのか?
第6章 行動変容:環境を変えると行動が変わる
1.行動随伴性の枠組み毎のアプローチ
第7章 問題行動に対するポジティブなアプローチ
1.ポジティブな支援アプローチ
2.問題行動のアセスメント
3.行動の機能の特定と対処法の計画
4.実施と記録、結果の評価と新たな対処法の計画
第8章 恐怖や不安へのアプローチ
1.不安や恐怖とは何か?
2.レスポンデント条件付け
3.通常の不安は、我々が生きる上で必要な反応
4.恐怖症とは?
5.恐怖症の行動療法
第9章 セルフマネージメント
1.ルール
2.セルフマネージメント
第10章 パフォーマンスマネージメント
1.パフォーマンスマネージメント
2.行動を変えれば、人生が変わる
第11章 医療・リハビリテーション
1.糖尿病へのアプローチ
2.理学療法でのアプローチ
3.歯科治療を嫌がる子ども
第12章 コミュニティや社会問題へのアプローチ
1.社会問題と道徳
2.近所のごみ問題の解決-なぜ人はごみの日を守らないのか?
3.ブロークン・ウィンドウ理論ー軽犯罪から凶悪犯罪を助長する要因について
4.行動が変われば、世界が変わる!

著者略歴

今本 繁(いまもと しげる)
1997年 筑波大学博士課程心身障害学研究科教育学修士取得.
1997年 社団法人大野城すばる園にて研究及び非常勤指導員.
1999年 国立肥前療養所(現肥前精神医療センター)心理療法士.
2000年 Western Michigan University心理学部行動分析学夏期講座修了.
2001年 University of North Carolina at Chapel Hill 医学部精神科 Division TEACCH,Greenville TEACCH Centerインターン研修.
2002年 西南女学院大学保健福祉学部福祉学科講師.
2006年 ピラミッド教育コンサルタントオブジャパン株式会社代表取締役.
臨床心理士(登録番号7644),修士(教育学)

島宗 理(しまむね さとる)
1989年 慶応義塾大学社会学研究科修了
1992年 Western Michigan University心理学部博士課程修了.Ph.D.取得.
1995年 鳴門教育大学人間形成基礎講座助手.
1997年 鳴門教育大学学校教育研究センター教育工学分野.
2000年 鳴門教育大学学校教育実践センター教育メディア開発分野.
2006年 法政大学文学部心理学科教授
Ph.D.(心理学),学校心理士(登録番号93074)

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